どこから行っても遠い町 川上弘美
- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/11
- メディア: 単行本
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一番惹かれたのは、魚屋で暮らす二人の男の話。一人はそこの主人、もう一人は亡き妻の愛人。なぜ二人が一緒に暮らし始めたのか、なぜ憎み合わないのか。そして最後の章は、そこの奥さんの話。
現代の普通の商店街の話なのに、目に浮かびそうで浮かばない感覚、ちょっと切なさと不思議な感覚が残る。
生きているのは、おもしろかったです。死んでからは、もう新しいおもしろいことは起こらないから、ちょっとつまらないけれど、捨てたものではなかったです、あたしの人生。
最後のこの文章がシンプルで好き。