対岸の彼女 角田 光代

対岸の彼女 (文春文庫)

対岸の彼女 (文春文庫)

対極にいる女の友情
結婚して子供を持ち、専業主婦として生活する小夜子と、独身でバリバリ働いてる女社長の葵。小夜子は自分の生活に漠然とした不満を抱いていて、それを打破しようと葵のもとでパートとして働き始める。そこで葵が学生時代にナナコという友人と家出をして、警察沙汰になったことを知る。
女同士の人間関係を書いている。

「一人でいるのが恐い。」という感情、女性ならわかると思う。
小夜子と葵の友情に確執ができてしまうものの、最後は小夜子の前進により気持ちの良いラストになっている。

印象深かったのは、学生時代の葵と親友・ナナコの話。
二人で家出をし、捜索願をだされ、二人は無理やり引き離されてしまうものの、それでも繋がっている。ナナコの強さがキラキラしていて可愛い。