幻夜 東野 圭吾

幻夜 (集英社文庫)

幻夜 (集英社文庫)

とにかく気味が悪い
阪神大震災の後に知り合った雅也と美冬。雅也が震災の直後に犯した殺人を知る美冬は、雅也を利用する。そのうち美冬の行動に疑問をもった雅也は、彼女の故郷を訪れて過去を探ろうとするが、昔の写真で見る美冬は、雅也の知る「美冬」ではなかった。

白夜行」の続編ともとれるような作品。(実際は続編ではないらしいが)
正直、美冬が気味が悪すぎる。後味が悪すぎる。「白夜行」では、暗い過去を背負う雪穂、そのことに責任を感じずっと見守っていた亮司に同情できたけど、この本の美冬はただただ恐い。それに、弱みを握られていて、恋愛感情があるからといって、美冬の言いなりになりっぱなしの亮司にもすっきりしない。
だが読後感が悪いわけではなかったし、東野圭吾の本はテンポが良く難しくないので、読みやすいとは思う。