彼女について よしもとばなな

彼女について

彼女について

ひとりで何もしないで暮らす主人公のところに、何年も会っていないいとこが訪ねてきたところから話が始まる。
最初は魔女や降霊だとかの言葉が出てきたので、ここまで現実離れした話だと思っていなかったから、ぎょっとした。
でも驚いたのは、そこだけじゃなくて、ラスト。


決して明るい終わり方じゃないし、軽い作品ではないけど、優しさに包まれている感覚。この優しさがなければ、本当に重くて読後感は悲惨だったはず。
少し「生きること」と「死ぬこと」について考えさせられる。ぐっとくる感じ。