食堂かたつむり 小川糸

食堂かたつむり

食堂かたつむり

けっこう前にテレビで絶賛されていたから、ずっと気になっていたけれどもなかなか読めず、やっと手にすることができた。
失恋をした主人公が実家に帰り、仲の良くない母と新しく生活を始め、食堂を始めるというストーリー。
食堂で出されるメニューはどれも気になるものばかりで良かったけども、どうしても「流行にのった」感は否めない。田舎でいきなり食堂を始めて、しかも1日1組のみ、これで成功することに疑問はあるが、そこはフィクションなので許せるとしても、後半から話がぶれてきたのには読み飛ばしたくなってしまった。
流行りの"スローフード"だとか、"スローライフ"をイメージさせるが、中盤以降からは物足りないから他にも詰め込んでしまえ!といった感じで、食堂の話はほとんど出てこなくなる。
ストーリーがぶれすぎてて、何故あんなに絶賛されていたのか不思議に思う。

料理を扱った本だと、吉本ばななの「キッチン」は時々ふっと読みたくなって、今でも読み返したりするけど、この本はきっと今後読み返すことはないだろうな…。